宮の森の部屋 / 2015































3LDKのマンションのリノベーション。
既存の部屋は中央に廊下があり、片側にLDKと水廻り、反対側に洋室と和室が並ぶ、典型的なマンション的間取りでした。
東側の開口部以外に採光が期待できる窓がなく、全体をワンルームにして奥まで光を届ける案も検討しましたが、施主の要望(WICを水廻りの近くに、子供室を将来仕切りたい)を勘案すると、壁のないワンルーム案には色々と無理がありました。そこで、既存の形式(部屋/廊下/LD+水廻り)自体はあまり変えずに、全体をひとつの大きな空間として感じられる方法を検討しました。
まずは、少しでも大らかな部屋とするために天井を抜いて高くし、ドアを減らしました。そして、廊下と部屋を仕切る壁を2枚の木製の壁とし、壁の角をきれいなカーブにしました。こうすることで、玄関土間を拡張してつくった趣味(アウトドア)のスペースとLDが廊下を介してつながりました。白く塗り直した大きな部屋のなかに、柔らかい曲線を描く木製の2枚の壁をレイアウトするだけで全体が成立しています。
既存の間取りはあまり変えずに、手前から奥まで続く間仕切壁の存在を強調することで、結果的に「全体がひとつながり」という感じがする、ワンルームのような大らかな空間になりました。


用途:   住宅(リノベーション)

所在地:  北海道札幌市

改修面積: 74.40m²(22.46坪)

施工:   有限会社 イシヅキ

撮影:   佐々木夕介(gl)


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