公園のアイデンティティ
室蘭市内の公園のリニューアルプロジェクト。室蘭市・市民・室蘭工業大学が連携したワークショップに一般参加し、デザイン担当として、ワークショップの結果にもとづいたリニューアルデザインを作成しました。
まずは、敷地の半分を覆う既存樹木群の中に、複数のベンチや縁台を設置したり、近隣住民と協働で遊歩道や樹木マップを設置しました。既存の状態では鬱蒼として近寄り難かった樹木エリアだったのですが、様々な人たちが楽しめる場所へと生まれ変わりました。
さらに、公園に存在する急斜面を、クレーター状の地形へと変更しました。クレーターの斜面は緩い勾配とすることで、子供が滑って遊んだり、腰掛けて周囲の風景を望む場所となります。また、クレーターの周縁を曲線のスロープにして公園の段差を行き来する動線とし、さらにクレーター内側の平らな部分を広場や遊具のあるスペースとしました。公園の問題点でもあった高低差をクレーター状の地形に置き換えることで、既存公園が抱えていた様々な問題を解決すると同時に、高低差を公園の新たなアイデンティティとして再定義することを目指しました。
- 用途
- 公園(リニューアル)
- 所在地
- 北海道室蘭市高砂町5丁目5
- 敷地面積
- 約3,600㎡
- 設計
- 高砂5丁目公園リニューアル事業 ワークショップ(佐々木・関口が市民参加)
- 撮影
- 佐々木 夕介