むかわの家
むかわの家
つながる2つのワンルーム
農業地域の分譲宅地に建つ店舗併用住宅。
敷地は農地を貫く道路沿いに200坪程度の宅地が並んだ分譲地の1区画で、南側と北側には農村風景がひろがり、東側と西側には一般的な分譲住宅が並んでいる。農村的な文脈と都市的な文脈が混在した、北海道の地方特有の密度の希薄な敷地である。施主は衣料品と生活道具を扱う店舗を営む夫婦で、仕事と生活が一体となった暮らしを求めて、この土地での店舗併用住宅の建築を決めた。
建築は敷地の中心に配置し、周辺の様々な文脈から等しく距離をとりつつ、建物の周囲に施主が将来的に手を加える余地を残した。1階に店舗、2階に住宅という全体構成とし、8.19m角の正方形平面の店舗に対して、同じサイズの正方形平面を南東側に1.82mずらしながら重ねて住宅の主空間とした。1階と2階をずらすことで生まれたスペースは、1階では半外部の軒下空間として店舗や住宅のポーチとなり、2階では水回りや収納などを収めている。
店舗と住宅の主空間は同じ正方形平面のワンルームだが、1階店舗は柱や梁などの構造材が現れたガレージのような無骨な空間、2階住宅は方形屋根の形を現した白い無柱空間として対称的なスペースとし、仕事と生活にメリハリをつけている。また2階の住宅部分には複数の吹抜けを設けて生活を緩く分節するとともに、吹抜けを介して店舗と住宅が連続し、互いのスペースの気配を伝え合う。さらに店舗・住宅ともに4方に大きな開口部を設けることで、周辺の風景や光を内部に取り込みつつ、視線や空気が抜ける風通しのよい空間となっている。
2つのワンルームをずらしながら重ね、複数の吹抜けを設けるというシンプルな構成によって、ひとつの建築に多様な空間が生まれている。地方での職住一体という現代的な暮らしの場として、さまざまな自由さや豊かさを感じられる建築を目指した。
農業地域の分譲宅地に建つ店舗併用住宅。
敷地は農地を貫く道路沿いに200坪程度の宅地が並んだ分譲地の1区画で、南側と北側には農村風景がひろがり、東側と西側には一般的な分譲住宅が並んでいる。農村的な文脈と都市的な文脈が混在した、北海道の地方特有の密度の希薄な敷地である。施主は衣料品と生活道具を扱う店舗を営む夫婦で、仕事と生活が一体となった暮らしを求めて、この土地での店舗併用住宅の建築を決めた。
建築は敷地の中心に配置し、周辺の様々な文脈から等しく距離をとりつつ、建物の周囲に施主が将来的に手を加える余地を残した。1階に店舗、2階に住宅という全体構成とし、8.19m角の正方形平面の店舗に対して、同じサイズの正方形平面を南東側に1.82mずらしながら重ねて住宅の主空間とした。1階と2階をずらすことで生まれたスペースは、1階では半外部の軒下空間として店舗や住宅のポーチとなり、2階では水回りや収納などを収めている。
店舗と住宅の主空間は同じ正方形平面のワンルームだが、1階店舗は柱や梁などの構造材が現れたガレージのような無骨な空間、2階住宅は方形屋根の形を現した白い無柱空間として対称的なスペースとし、仕事と生活にメリハリをつけている。また2階の住宅部分には複数の吹抜けを設けて生活を緩く分節するとともに、吹抜けを介して店舗と住宅が連続し、互いのスペースの気配を伝え合う。さらに店舗・住宅ともに4方に大きな開口部を設けることで、周辺の風景や光を内部に取り込みつつ、視線や空気が抜ける風通しのよい空間となっている。
2つのワンルームをずらしながら重ね、複数の吹抜けを設けるというシンプルな構成によって、ひとつの建築に多様な空間が生まれている。地方での職住一体という現代的な暮らしの場として、さまざまな自由さや豊かさを感じられる建築を目指した。
- 用途
- 店舗併用住宅
- 所在地
- 北海道勇払郡むかわ町
- 敷地面積
- 704.76㎡(213.19坪)
- 建築面積
- 93.57㎡(28.25坪)
- 延床面積
- 147.80㎡(44.62坪)
- 建築設計
- 佐々木 夕介 関口 聡美
- 構造設計
- 山脇克彦建築構造設計
- 施工
- メデル蝦名建業 株式会社
- 撮影
- 古瀬 桂
- 掲載
- 北海道建築作品発表会作品集2023 Vol.43 / 日本建築学会北海道支部